第10回ワクチン勉強会

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予防接種の基礎知識と日本脳炎

日本脳炎って一昔前に流行ってたイメージだけど…。そもそもどんな病気?
今回は長崎大学大学院医歯薬学総合研究科小児科教授 森内浩幸先生。
「予防接種の基礎知識と日本脳炎について」をテーマにママ達の不安に答えていただきました。

予防接種の基礎知識と日本脳炎

予防接種の基礎知識と日本脳炎

流行っていない病気や日本にはない病気のワクチンでも接種する必要はあるの?

はい。あります。

病気が流行していないのは、ワクチンを接種しているおかげです。
予防接種率が低下すると治まっていた病気の流行が新たに起こります。
また、日本からなくなった病気でも、旅行者や移民によって持ち込まれることがあります。

補足説明

過去の事例として、百日咳を過去の病気だと思いワクチン接種を中止してしまった結果、あっという間に年間患者届出数が200人から1万人へ、死亡者届出数が0人から30人(中止後の3年間では113人)へ増えてしまうという事態が起きてしまいました。
また、近年では日本に昔からある麻疹ウイルスが撲滅された後も、海外から持ち込まれた麻疹ウイルスによって小規模の流行が起こっています。
流行っていないからと言って油断することなく、受けることのできるワクチンはしっかり接種しましょう。

流行っていない病気や日本にはない病気のワクチンでも接種する必要はあるの?
流行っていない病気や日本にはない病気のワクチンでも接種する必要はあるの?
流行っていない病気や日本にはない病気のワクチンでも接種する必要はあるの?
流行っていない病気や日本にはない病気のワクチンでも接種する必要はあるの?

日本脳炎はどういう病気なの?

日本脳炎ウイルスの感染によって起こる脳炎です。

初期症状としては、発熱、頭痛、嘔吐、意識障害、けいれんなどです。
ただ、発症するのは感染した人の300人~1000人に1人だけで、ほとんどの人が無症状で済みます。

補足説明
ほとんどの人は日本脳炎ウイルスに対する抗体を作れるため、自然治癒します。しかし、脳炎を起こした人の約20%は死亡し、約50%は治った後に歩行障害、手足の震え、けいれん発作、知能障害などの神経的な症状が残ってしまう恐ろしい病気です。
現在、残念ながら日本脳炎ウイルスに効く薬はありません。それぞれの症状を抑える治療や残った障害への支援が中心となります。そのため、日本脳炎は予防が大切です。日本脳炎ワクチンの接種スケジュールを確認し、子ども達の安全のためにも積極的にワクチン接種を行いましょう。

日本脳炎はどういう病気なの?
日本脳炎はどういう病気なの?

日本脳炎はどういう風に感染するの?

主に豚の体内で増えた日本脳炎のウイルスがコガタアカイエカという蚊を介すことにより人に感染します。

補足説明
日本脳炎のウイルスを持った豚は日本に多くいます。
コガタアカイエカは農村に多く、夏に繁殖するため日本脳炎の流行地域や時期には特徴がありますが、北海道などの寒い地域でもウイルスを持った豚の報告例もあるため油断はできません。しかし、今ではワクチンのおかげで日本脳炎とは呼べないくらい日本での患者の数は激減しています。そして心配なのが、人から人にうつらないのかということですが、人を刺した蚊が人を刺して感染することはすごく稀です。また、日本脳炎のウイルスを持った豚を食べても感染することはありません。

日本脳炎はどういう風に感染するの?
日本脳炎はどういう風に感染するの?
日本脳炎はどういう風に感染するの?
日本脳炎はどういう風に感染するの?
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森内浩幸先生プロフィール

昭和59年3月 長崎大学医学部卒業。
平成 6年 8月長崎大学医学部博士号取得)。
長崎大学医学部附属病院、国立仙台病院 臨床研究部 を経て 平成2年に米国留学。米国国立アレルギー感染症研究所で研究活動を行う傍らで、米国国立衛生研究所臨床センターなどでの臨床活動を行い、平成11年に帰国し長崎大学医学部小児科学教室 主任教授(長崎大学医学部附属病院 小児科長 併任)。
現在は長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 および 熱帯医学・グローバルヘルス研究科 教授も併任。
専門分野 は、小児科学・ウイルス学・感染症学です。
海外でのご経験を生かして小児科の予防接種やワクチンの分野で、ご活躍されている先生です。

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