B型肝炎ウイルスは、血液や体液を介して感染します。
発症すると、肝臓の細胞が壊れたり、その影響で肝臓の働きが悪くなったりする病気です。
1985年以前は輸血や予防注射での注射針の使い回しで感染し、大きな問題となりました。
現在では他の母子感染ルートもわかっています。
一過性感染と持続感染の2通りがあります。
一過性は主に成人になってから感染し、一定期間後に感染が良くなることです。
それに対して持続感染になるのは、主に赤ちゃんです。良くなることがないまま、ウイルスが体の中に残り続ける状態になります。
こうした「感染したけど発症していない、ウイルスを保菌している人」をB型肝炎ウイルスの「無症候性キャリア」と呼ばれます。
ほぼ無症状のままで、発症しないまま一生を過ごすこともあります。
ですが、そのうち約10~15%の人は慢性の肝臓病へ進行します。
進行は肝臓の炎症が6か月以上持続していると慢性肝炎と診断され、のちに肝硬変、肝臓がんへと進展していく場合があります。
B型肝炎ウイルスに感染しているお母さんから生まれた場合、赤ちゃんへの母子感染を防ぐ対策として抗体検査、グロブリンとB型肝炎ワクチンの予防接種(任意接種)を受けてください。
出産直後からも予防接種は可能です。
母子感染予防であれば、健康保険で接種できますが、必ず妊娠中に検査を受けてください。
B型肝炎は父子感染や保育所などでの感染もありうるものです。
ママがキャリアでなくても予防接種はしておくにこしたことはありません。
生後2か月から4週間隔で計3回(定期接種)しておけば、感染しにくくなります。
B型肝炎ウイルスは
血液や体液で感染
母子感染は持続感染で
一生保菌者(キャリア)に
発病しないまま一生過ごす人も
いれば、肝炎になる人も
肝炎が進行すれば
肝硬変、肝臓がんに
キャリアは妊娠中から任意で
検査、出産直後から予防接種を
キャリアでない場合は定期接種で
生後2か月から3回打つ