小さなお子さんに痛い思いをさせたくないのは親御さんだけでなく、医師も同じです。
でも1日で数種類予防接種をすることで、医療機関に行く回数が減らすこともできますし、接種した日から免疫がつき始め、より多くの病気に対して早く守ることができます。
同時接種は昔から行なっている海外の国々でも安全性は確認されています。
1回で接種できるワクチンの本数に原則、制限はありません。
ワクチンを接種した後に起こる副反応は一定の割合で起こりますが、同時接種によってその割合が増えるわけではありません。
1日に複数のワクチンを注射したら、それぞれの効果を半減させるのではないかと思われるかも知れませんが、大丈夫です。
ワクチン1つの接種により使われる免疫機能はほんの少しだけ。
喩えて言うなら全身をパトロールしている警察官(細胞)に空き巣やスリ(ウイルス)の犯行手口や人相などが書かれた手配書を渡し、「今度こういうやつを見かけたら逮捕して」とお知らせする程度です。
同時接種の場合、からだの別の部位にそれぞれ接種します。例えば両腕、両もも4箇所に接種することができます。
ロタウイルスワクチンは飲むタイプですので、これを含めると、1日で5種類の予防接種を済ますことができます。
あちこち刺すなんてかわいそうだから、1本の注射に複数のワクチンを混ぜてまとめて接種したいところですが、それはできません。
1度に種類の異なる情報書類を渡されると、細胞だって混乱してしまいます。
違う場所でそれぞれ手配書をもらうことで、スムーズにそのウイルスに関する情報を得ることができるのです。
なお、同じ腕や太ももに接種する場合は、少なくとも2.5cm以上あけて接種します。
ワクチンの同時接種は
世界的に安全と言われている
同時接種で副反応が
その分増えるわけではない
同時接種でそれぞれの
ワクチンの効果が落ちることはない
同時接種は体の部位を分けて
ウイルス情報を細胞に送るもの