感染症の病原体あるいは細菌が出す毒素を弱めたものをワクチンと言います。そのワクチンを体内に入れることで免疫の記憶を残すために行います。身体というのは不思議なもので、一度侵入してきた馴染みのない物質を見つけて退治します。そうした病気に対する免疫をつけさせる行為が予防接種なのです。ここでは予防接種の必要性について、わかりやすく紹介していきます。
ボクシングの話で例えますが、1ラウンド目で100%の力でくるボクサーにあなたは勝てますか?
でも1ラウンド目に相手が10%くらいで来たならば、相手の特徴や癖などが確認できますよね。
対戦相手の情報がもともとあるとないとでは、戦い方を決めるのに時間がかかり、体内のダメージは深く傷つきます。
でもそんな無謀な試合に勝てば自信もつき、実力も上がりますが、そんな人は何人もいません。
つまり多くの人は勝ち上がれない世界です。
無謀な戦いに敗れた場合は心身ともにダメージが大きいものであることは、想像できたかと思いますが、自然感染を待つリスクも同じです。
ダメージが大きいと合併症を引き起こす危険もあるわけです。
また自分が感染症にかかることは、周りにその病気を広げてしまう可能性が高いのです。
定期接種は自治体で補助しているので案内通知が来た時に受ければ無料です。
ですから案内通知は捨てないでちゃんと保管し、接種時期を逃さないようにしましょう。
任意接種は有料ですので「任意接種は高い」と思うこともあるでしょう。
しかし自然感染した場合、どのくらい治療費がかかるか想像してみてください。
(経済的打撃)診療代、検査代、治療費、薬代などの支払う費用がかかる
(社会的打撃)感染症にかかった本人が働いていた場合、休職し安静しなくてはならない
(経済的打撃)こどもを看病するために仕事を休む場合はその分収入が減る
(経済的打撃)重症化した場合は入院でさらに費用がかさむ
(経済的・社会的打撃)合併症の後遺症で、こどもが将来的に望むような就職、生活ができなくなる
ワクチン接種の1回の費用でこの打撃が防げると思えばいかがでしょうか?
定期も任意も面倒がらずに、経済面、健康面、そしてこどもの将来へのリスクを防ぐために予防接種を受けるようにしましょう。
まだ先の話でピンとこないかもしれませんが、こどもが成長し留学を望んだとしましょう。
家の方針で予防接種を受けてこなかったことで、後々後悔するかもしれません。
海外の学校に入学する際は、その留学先の国や教育機関の規則により予防接種の記録証明書を求められることがあります。
就職においても、職種やその会社の規則により抗体検査や予防接種を受けたという証明書を提出しなくてはならない場合があります。
新たな社会生活に一歩踏み出す時に、乳幼児期にしてこなかったツケが数年経た後に回ってくるのです。
もちろん持病で接種できなかった場合においても、それを示す根拠となる医師の証明書が必要になります。
「親の方針で」という理由でも受け入れてくれる会社や留学先ならば幸いですが、現代社会においては特例なことですし、選択肢は少なくなるのではないでしょうか。
これから子育てをスタートするママたちにお願いしたいのは、ご自身が思い描く生活スタイルに、あまりこだわりすぎないでください。
こどもたちの将来のためにも。
予防接種なしのままは、
こどもの将来を妨げることも
生活ペースを守りたいなら、
こどもの予防接種を忘れない
自治体からの予防接種の
お知らせは捨てずに読む
任意接種もいつかは
定期接種になることもある