風疹ってよく聞く病気だけど、どれほど危険な病気なのか正直わからない…。
今回は国立感染症研究所 感染症疫学センター 第三室 室長 多屋 馨子先生。
「ワクチンの基礎知識と風疹ワクチン接種について」をテーマにママ達の不安に答えていただきました。




風疹のワクチンは女性だけ受けてたら安心?

いいえ。
今の日本の風疹患者は、成人男性が特に多い状況です。
赤ちゃんはパパからうつされることが一番多いというデータもあり、子どもたちを守るためにも男性の風疹ワクチン接種は必要です。

昭和54年4月1日生まれまでの男性は風疹ワクチンを一度も接種していない状況です。 このことが大きく関わり、成人男性の風疹患者が多い現状となっています。風疹を防ぐには、予防接種以外に有効な予防方法はありません。特に怖いのが、妊娠20週頃までの妊婦さんが風疹にかかると、目や耳、心臓に病気のある先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれる可能性があるということです。パパからママにうつさないためにも、男性のワクチン接種は重要です。また、妊娠中のママは風疹ワクチンを受けられないため、妊娠前に2回のワクチン接種をおすすめします。受けるワクチンは麻疹風疹混合ワクチンがおすすめです。

第09回ワクチン勉強会

 



移行抗体ってなあに?

風疹ウイルスに対する免疫を持っているママは、胎盤を通して赤ちゃんにその抗体をプレゼントすることができます。
これを移行抗体と呼びます。

風疹の移行抗体を胎内で受け取った赤ちゃんは、生後6ヶ月頃までは風疹から守られています。 ママが免疫を持っていない場合は、移行抗体もないため、ママも赤ちゃんも風疹ウイルスに対して無防備になります。
赤ちゃんのためにも、ワクチン接種はしておきたいですね。

第09回ワクチン勉強会

 



予防接種で知っておきたい こととは?

病気を予防するだけでなく、予防接種を受けずに病気になったとき、どのくらい重症になるかについても、知っておきましょう。
定期接種は、受けても受けなくてもよいワクチンではありません。パパとママがお子さんに受けさせるように努める義務があります。 また、任意接種のワクチンの中にも、子どもたちに大切なワクチンがたくさんあることも知っておいてください。 決められているから受けるのではなく、お子さんを守る感染症予防のためにも、進んで情報をキャッチし、理解して受けましょう。 パパやママが生まれてきたお子さんに対する最初のプレゼントかも知れません。

 


第09回ワクチン勉強会


多屋馨子先生

多屋馨子先生プロフィール
国立感染症研究所 感染症疫学センター第三室 室長
1986年高知医科大学(現 高知大学医学部)卒業。小児科医。
大阪大学医学部小児科学口座に入局。大阪大学医学部附属病院・関連病院小児科大阪大学医学部微生物学講座で小児科の臨床を中心とした基礎研究、小児感染症学の教育に従事され、2001年から国立感染症研究所感染症情報センター主任研究官に。
2002年から国立感染症研究所感染症情報センター第三室(予防接種室)室長となられ、2013年から現職に。予防接種と予防接種で予防可能な病気について調査と研究を専門にしておられる先生です。